●どんな仕事をしているのか教えてください。
舞台やイベントの宣伝美術や、テレビの番組宣伝などの仕事がほとんど。たとえば宣伝美術なら、劇作家やプロデューサーからまず作品イメージを聞き、そこからビジュアルイメージを考えていく楽しい、楽しいシゴト!この世界、しんどいシゴトとか、面白くないシゴトってのはないんですね。いかに、ひとつのシゴトを面白がるか!!が大事。

●主な仕事にはどういったものがありますか?

舞台関係の宣伝美術(維新派、劇団☆新感線、G2プロデュース、アガペストア、劇団そとばこまち、劇団ファントマ、上海太郎舞踏公司、ラックシステムほか)。去年は、建築家・森田恭通にニューヨーク建設するレストランの壁面に巨大な浮世絵をかけたいって頼まれて、大型の墨絵を制作しました。最近では、『ジャパン・アヴァンギャルド−アングラ演劇傑作ポスター100』(PARCO出版)のトータルデザインをやったけど、これば、めちゃくちゃ面白かった!!こっそり、僕の絵が本の中に隠れているんです。見つけた人はメールください!!

●今の仕事をしようと思ったきっかけは?
 また、どうやって今の職業に就いたのですか?

絵が好きだったので、イラストレーターになりたかった。でも、人から注文された商業的な絵を描くのはイヤだったので、絵は趣味に置いておき、グラフィックデザイナーを目指した。
創造社デザイン専門学校卒業→広告総合プロダクション(株)エーシー入社→10年後、仲間5人で新会社を設立。→7年後、解散→(株)188のアートディレクターに就任。

●仕事、またはクリエイティブなことをする原動力は?
エロ。

● ものづくりをするうえで、大切だと思うことは?
エロ。
東 學 -PROFILE-
1963年、京都生まれ。父は扇絵師である東笙蒼。幼い頃から絵筆に親しむ。アメリカのハイスクール時代に描いた艶作品『フランス人形』はニューヨークのメトロポリタン美術館に永久保存されている。89年、俳優・生瀬勝久率いる劇団そとばこまちの宣伝美術に就任。ミナミの夜を徘徊していく中で、関西の舞台・音楽関係者と深く関わるようになり、97年、劇作家・松本雄吉にアートワークを認められ「維新派」の宣伝美術を任される。98年にはブルースシンガー・有山じゅんじ、木村充揮などのCDデザインを手がける。また、エロティックな女体を中心とした絵画個展も精力的に行っており、とくに『感情のない裸体』という巨大作品は、ある日、行きつけのミナミのバーにて天才写真家・アラーキーに絶賛される(荒木氏は記憶にないと思われるが)。02年、NHK連続テレビ小説『まんてん』ロゴ制作。TOKIO松岡昌弘主演 RUPプロデュース『スサノオ』ポスター制作。毎日放送ハイビジョン番組『ポートレート』の映像ディレクションにて、(財)日本産業デザイン振興会主催のグッドデザイン賞・特別賞を受賞。03年春、建築家・森田恭通プロデュースのニューヨークプロジェクトにて装飾絵画(墨絵を中心にした浮世絵シリーズ)を製作。04年春、ポスターハリスカンパニーさすがわささめ氏の依頼により、『ジャパン・アヴァンギャルド−アングラ演劇傑作ポスター100(PARCO出版)』のトータルデザインを手掛ける。
同年、夏、奈良の室生村ギャラリー夢雲にて展覧会を予定。