少数派のあなたの勇気に花束を


super005今朝、道頓堀を犬たちと散歩していると、えびす橋西側に奇妙なキャッチコピーを見つけた。「○月○日、やっと大阪が完成する」――なんじゃい?と思いあたりを見回すと、ミナミのヘソ「えびす橋」が海外某ファストファッション・ブランドのビルに両サイドからがっつり挟まれてしまっているではないか!ほんで「大阪が完成する」と何処ぞのコピーライターに云われちまっているではないか!居心地が悪い!「大阪人、しっかりしようぜ!」と浮浪者のオッちゃん叩き起こしてデモ行進しよか思ったわ(関係者の方すみません。広告的には効果があったということです)。数年前までそこはキリンプラザという名の黒くて奇抜なビールとアートのビルだった。誕生が1987年、閉館が2007年。20年間も「戎橋」の袂に現代アートの拠点があった。私らはそのうち実力つけてキリンプラザまるごとジャックしてアート展やったんで!と狙ってた。もうちょいで手が届きそうなときにキリンビルは完全に包囲されてある日消えた。そういえば道頓堀のギャラリー&クラブ「ブルーナイル」では、うちの第1回目のアートプレゼンテーションを全館借りてやったことがある。作品やビールや料理を搬入するのに188事務所から「台車で5分」、こりゃええわ!毎年やろうと話してたのに翌年消えた。そう考えてみると過去に寄席小屋や劇場がミナミから消えていったのも経済的事情はさておき、今朝の私が感じたように「居心地悪なったな」と感じる何かが街に起こってたんかもわからん。でも、わちゃわちゃの経済の中でここが何処の国か、何語喋って生きていくんかも分からんようになってミナミがぺらんとした街になるのは面白ない。犬の散歩して、ゴミ片付けて、狭いミナミの空眺めて、さて「どうして行ったろかいな」と最近ずっと考えている。地震が起こる前までは逃げることばかり考えていたけど、今は違うかも。来年は、日本中のクリエイター仲間と東京で「my home town~わたしのマチオモイ帖」の展覧会ができることになったし、個人的にはもっとその先を見たいからマチオモイを立体化するために188ビルを大改造して街に開く。上方文化伝承の地で、舞台や音楽やファッションのビジュアルワークをこんなにも手がけさせてもらってきた我が社。東京にもNYにも住むことはないやろけどミナミの路地・坂町の足元を掘って掘って地球のいろんな仲間たちと根っこでつながりながらディープで愛情あふれたデザインワークの巣になることで我社流のマチオモイを実践していくつもり。
「少数派のあなたの勇気に花束を」by 柴犬まめ

 

photo/Tokuharu Yamada(500G)

 

掲載記事はこちら