●どんな仕事をしているのか教えてください。
基本はコピーライターですが、企画も、編集も、インタビューもやるよ。1冊の本を編集していく作業がいちばん好き。

●主な仕事にはどういったものがありますか?

サントリー「1万人の第九」広告デザイン一式 ●毎日放送『オーサカキング』ビジュアルツール一式●ポニーキャニオン『佐渡裕 音楽夢大陸』DVDガイドブック編集一式 ●目黒雅叙園 CI&VI一式

●今の仕事をしようと思ったきっかけは?
 また、どうやって今の職業に就いたのですか?

小学校1年時に「作文が好き」という自覚症状あり。文章を書く仕事に就きたかったが、ともあれ普通の高校・短大へ進学。普通のOLを2年経験。その後、就職情報誌でコピーライター5人の小さな会社に入社。今では、「普通の短大・OL」の経験が非常に仕事上で役に立っていると思う。だって、仕事先のほとんどの人は、この「普通の社会に生きている人」ですから・・・。つまり、あたりまえの常識・感覚をちゃんと持っていることは「広告屋」をしていく上で非常に大切です。マニアックすぎる人、多いからね、この世界・・・。大阪の短大卒業→コピーライターのプロダクション入社→デザイン・プロダクション(株)エーシー入社→その会社の仲間5人で独立し、(有)アズを設立、7年後解散→その会社の仲間数名でミナミに引越し、(株)188にデザイン部を設立。

●629とは、どんなイベントですか?見どころは?
ハードワークにまみれて、いつのまにか大好きだった絵をかくことや、文章をかくことから遠ざかった人がたくさんいます。気がついたら、書けなくなってた・・・そんな悲しいことはないよね。ということで、年に1度ぐらい、自分に規制をかけて、締め切り設けて、ちゃんとものづくりに向かってみようよ、というイベント。188的には、よく稼ぎ、よく使え!!
●仕事、またはクリエイティブなことをする原動力は?
大好きな仲間たちとずーっと放課後みたいな時間を仕事でやっていけてること。クリエイティブについては、感情の揺れを私の場合は言葉にして、整理し、自分を救う行為だと思う。

●ものづくりをするうえで、大切だと思うことは?
衝動。

村上美香 -PROFILE-
1967年、広島県因島市生まれ。島の海を産湯に、波の音を子守唄にして育つ。18歳で上阪。女子短大、OLを経て、コピーライターの門戸を叩く。25歳でアートディレクター・東 學と出会い、舞台好きが縁となり劇団そとばこまちの公演ポスターのコピーを任される。その後、東が手がける全仕事のコピーライティングを受け持つ。99年の維新派公演『水街』ではA3横長100ページという巨大パンフレットを編集し、主宰の松本雄吉や、劇評論家の小堀純に認められる。その後、演劇雑誌「劇の宇宙」の編集補助、雑誌「大阪人」などに記事連載。また、2000年より、毎日放送主宰『サントリー 1万人の第九コンサート』の公式パンフレット編集。世界的な指揮者・佐渡裕のインタビュー記事が好評を得る。01年より、同イベントのホームページ『佐渡裕と10,000人の交換日記』を企画運営。03年、ポニーキャニオンより発売予定のDVD『佐渡裕の音楽夢大陸』において、副読本の編集を一任される。サンケイ新聞夕刊にて『創人たち』というインタビューエッセイ連載。04年、夏、奈良の室生村ギャラリー夢雲にて展覧会を予定。