劇作家であり役者であり演出家でありエッセイストでありおかんであり坊ちゃんであり妖怪であり妖精であり妖艶な「わかぎゑふ」さんと、東の対談が188ギャラリーにて行われた。これは、画集のプロモーション用のリーフレットに掲載するためのもの。本屋さんや美術館のカウンターに置いてもらったり、ダイレクトメールとしてお客さんに送ったりする宣伝ツールの制作の一環なのです。パルコの藤本さんから、「がくちゃんの対談相手、誰がいいかなあ」と相談を受けて、即座に「ふっこさん(=わかぎゑふ)でしょう」と二人して答えたような気がする。だって、東の絵に触発されて、いままで描こうとして描けなかった女郎の芝居を一本書きあげた方ですから。彼女が作・演出を手がけたラックシステムの芝居『お願い』では、今回の画集にも登場する一枚の絵が、チラシにで~んと登場したし、また別の作品、『時の男』では、画集のかなり重要な位置にレイアウトされることになりそーな○○で××な絵がやはりメインビジュアルとなっている、それほどの相思相愛ぶりなのだ。ま、宣伝美術を手がけているのが、学さん本人なのだからありえん話ではないのだけどね。
まあ、とにかく、取材が苦手な学さんを今日はなんとしても、「ちゃんとしゃべってもらおうね」というモードにするべく、東京からわざわざ編集の桑原さんとパルコ藤本さんにお越しいただき、話が横道にそれすぎんように進行とインタビューすべてをお願いした。渋い着物で登場してくださったふっこさん&きれいめの作務衣をきた学さんは、並ぶだけで、あらまあ、もうそのまま独特の世界観をかもし出していらっしゃる。「絵師というより、デザイナーというより、この人そのもの。芝居書いて泣かしたりたいな、と思うほどの人、そう、ギャフンといわしたろかいな、と思える人にひさびさにあえたなあ~と思える出会いでしたね」。とまでおっしゃってくださった。関西の小劇場の世界でこんだけ長いこと仕事をしているにもかかわらず、中島らもさんひきいるリリパットアーミーのみなさんとは、ずっとニアミスが続いていて、よく「昔から知ってるんでしょ?」といわれるのだけど、わかぎえふさんと私たちがちゃんと出会ったのは、もう本当にここ数年のことなのです。昔は、学さんと芝居を観にいって、帰りに横断歩道で信号待ちするふっこさんを見かけたりすると、「なあ、あれ、わかぎゑふちゃうん?」・・・と普通に芸能人をみるような感覚で、声もかけれずみていたぐらいですから。まあ、出逢うにはそれだけの時間が互いにかかって、互いにちょうどよいタイミングやったのかもしれないけど、お芝居の宣伝美術をさせていただくようになったりして、はじめてのパンフレットでは、うちのこたつの部屋で、インタビューをさせてもらったりしたっけ。「・・・長い間、この仕事をしているけど、こたつでインタビュー受けたんははじめてやわ」といわれたっけなあ。うちの会社のテツオくんなんか、昔から中島らもさんのエッセイの大ファンやったりして、もちろん、ふっこさんの本なんかもいろいろ読んでたもんやから、はじめて会社に彼女が打ち合わせにきたときは本当にみたことないぐらい緊張して、固まっていた。
そんなこんなで、出会いはおそかったけれど本当に仲良くさせてもらっている方だ。対談の内容は、ここではかけないのだけど、ああ、そういう風にみていたのね、という「視線」がね、そう、「視線」というのが今回の対談の大きなテーマとなって浮上してきたのが面白かった。男の視線、女の視線、男にうつる女の視線、女をうつす男の視線・・・。小さな節穴からのぞきみたピンポイントの女たち。その女たちをとりこにした男たち。ああ、そうかあ、いい男といる女の色っぽさはそこらへんに理由があるのね。ま、対談の内容はリーフレットができあがってのお楽しみということで。大阪ミナミは千日前の、丸福珈琲よりも濃~くて深くてまろみのあるお二人のおしゃべりは続くわけですが、だんだん横道にそれてもどってこなくなったのでこのへんでおしまい。
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