まめ。
この女の子は「ゆりちゃん」といいます。ママの弟の長女。
ママがこの「ゆりちゃん」ぐらいの年齢のときに、
ママはママのおとうさんとおかあさんと弟二人といっしょに家族旅行をしたのです。
因島という田舎から、広島という大都会に家族ででかけて、
それではじめて、お店で「カレーライス」を食べたのです。バーモンドカレーの甘口以外は、
食べたことがない私たちは、具のまるで入っていない汁のような辛いカレーを食べ、
全員がコトバをなくし、ただ、ただ、水を飲み、汗をかき、
顔を真っ赤にして店を出たことを記憶しています。
まだ、カレーの味が舌にのこったまま、
「せっかくじゃけ、市民球場もみにいこーやー」となり、
試合をやっていないけれども「見学させてください」と田舎家族は球場の人に申し出て、
「ちょっとならええですよ」といってもらえ、「わくわく」と憧れの
広島カープの本拠地へ・・・。す、す、すると・・・グランドのわきをあのコバ監督が
よこぎったではありませんか!!!
「コバじゃ、コバかんとくじゃ!!!」 発狂する赤ヘル家族。
農家を家業とする我が家にとって、当時、「家族で旅行」などといったしゃれたイベントは、
後にも先にもこのときを経てなかったように思うのです。
ですから、「広島市民球場が今年でなくなる」・・・と聞いたとき、
ママのおとうさんとおかあさんと弟たちみんなのこころのなかに、あの日の思い出が
よみがえってきてね、それで、
「もういっかい、みんなでいってみよー」ってなったの。
ちょうど、下の弟のゆうちゃんが、
これぐらいの年(→りんたろうくん。ママの下の弟の長男)だったのかなあ。
あれから30年ぐらいの時間が流れて、
きょうは、小さなミカやコージやユージが大きな声で
カープの歌を歌ったよ。
カープ、
カープ、
カープ、広島。
広島カープ。