いつかふるさとの本屋に、自分の本が並ぶのが夢のひとつだった。
おかあちゃんのちょっとした自慢になるかもしれん。おとうちゃんは控えめな人だから、
そういうことはあまり人にいうな、とたしなめるだろう。それでも、
静かによろこんでくれるにちがいない。
高校生の頃から、そう思っていたかもしれない。
きょう、高校の同級生・コマルくんから「土生の本屋にいってきたよ~」と写真が送られてきた。
私のためにたくさん写真をとって、送ってきてくれた。おばちゃんにも本を持ってもらって
撮ってくれたという。同級生にはもうひとり、将棋のマニア雑誌の編集長をしている人がいるとか。
そんな話もいっしょに添えてあった。しばらくあってないふるさとの友人たちが
いまどこで、どうしているか。島に帰っても海ばかりをみて、これといって友達とあわなく
なってから連絡が途絶えてしまった人もいるけど。でも、なにか、ひょんなことから
こうやって再会できたりするとうれしい。
たぶん、これはうちのおかあちゃんの字だ。
コピーになってるとこがすごい。