医者ってひとは、
ベルトコンベアー状態で運ばれてくる患者を
どれぐらい看ることができるのだろうか。
町医者のない都会に住んでいる私にとって、
ちょっとした風邪薬や熱さまし、
痛み止めや抗生剤などをちょっともらいたいだけでも、
はじめての専門医を尋ねることになる。
ってなことで、近所の病院をさがしまくってたどり着いたのが
島之内にあるH外科。
場所がら、ここに運ばれてくる患者はきっと多種多様の背景を
抱えているだろうから、待合室を見てるだけでも、楽しい。
とはいえどこか懐かしい昭和の病院、という風情が残っており、
院長先生以下、数人の医師と、ベテラン看護師たちが、患者たちと
慣れ親しんだ風な口を利きながら、
診察が行われていく。ちょっぴり「アウェイ」気分だった私も、
先生や看護師さんたちと言葉をかわすうちに、
アウェイ感はふっとんだ。
コンピュータの画面に
患者の症状を打ち込むばかりで、ちっともこちらの顔を看ようとしない
医師が多い中で、
「明日も洗浄だけ、おいでや。午前中やったら、
僕が看たるさかいに!」
と、送り出してくれる先生がいてくれて
救われた。