PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
春があちこちで感じられます。
美香ちゃんが手伝ってくれたみかん畑。
みかんもほとんどなくなった3月、みかんをねらって、鳥たちがやってきます。
いのししもね。
みんな生きるのに必死なのね。
(おかあちゃんからの手紙、2月28日)
みんな生きるのに必死なのね。
ひたすら生きるのに。生きることに。ただ、生きるために。必死なのね。
まめ。
あなたと出会って思うことがあります。ただ、生きるために。そんな人間の基本みたいなことから、
わたしはどれだけ目をそむけて暮らしてきたのだろうって。
あなたがじょうずにおしっこができない、ウンチをどうしてもベッドでやっちゃう。
きれいに洗ったと思ったらまたおしっこをする。お腹が減る。噛み付く。そのうちまた、
ウンチをどうしてもベッドでしちゃう。繰り返し、繰り返し。
あなたとその繰り返しをしているあいまに、私は私のただ生きるための生活、ちょっと豊かな暮らしを
とりもどしている気がしています。まったくもって、クリエイティブな自分になれない・・・これは
よしあしかもしれませんが・・・。お母さんってこういうことなのかもしれない。
水を飲む。ベッドを噛む。哀しそうな声で鳴く。吠える。おしっこを失敗する。またウンチする。
繰り返し、繰り返し。
いのちをはぐくむ。
そんな大きな仕事をわたしはまだ知らずにいる。