PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
だいぶからだのメインテナンスが出来てきたこともあり、
今日は思い立って、道具のメインテをした。
「みかは本当にモノに愛着というものがないよね」
と、云われるタイプだ。
ボタンが取れたままのスカートはすっと、はけないスカートとして
箪笥のなかに眠っているし、パンクした自転車はのれない自転車だし、
インクの切れた万年筆は、使えない万年筆だった。
でも、この間から、ボタンをつけたり、空気を入れたり、
そして今日、ついに大切な万年筆のインクをハンズまでかいにいった。
考えてみたら万年筆好きで、大切なタイミングで
弟やうちのリカチャンからプレゼントされたものや、フランスで買ったものを
大事に持っているつもりなのだけど、4本とも、インクが切れてしまっていた。
ハンズにいったら、ここぞとばかりに「万年筆好き」の鈴木さんという店員さんが
丁寧に対応してくださり、すべての万年筆を超音波洗浄してくださり、
インクがいかに詰まるか、洗浄がいかに必要かなどを熱く語ってくださる。
なかでも、リカのくれた「パイロット」のミュージックをみつけた鈴木さんは
にこ~~~っと嬉しそうな顔をして、「やっぱりね、これなんですよ」
という。「僕もね、お客様にお勧めするときはこれなんです、とくに、ミュージックはね、音符を書くように出来ているペンなので先が少し太い。チカラをいれなくてもなめらかでね、本当に良い万年筆なんです。」
みるみるうちに万年筆がよみがえった。
あるもの。でも、うまく活用できてないもの。ダメだと思い込んでしまっているものが私のまわりにはまだまだたくさんあるような気がする。私が息を吹きかければ、待ってましたと、がんばってくれるものたちが、ある。
大切にする。
長くつかう。繕う。補う。補強する。
そういえば、小学生のころは、靴下は穴があいたらつくろうものだった。
最近は・・・捨てるのかなあ?