PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
朝。
ふと、今日は夢雲の命日かもしれないとおもって
まめみつブログを2015年11月にあわせると、ああ、やっぱり。
まる1ねん。去年のきょうのことだった。
私たちは休日を返上しての、第九の最終文字校正をしていたんだった。
10時から仕事場にいたので山脇さんからの電話を
とることができたのだった。次の個展のチラシをはやくつくらなければならないのだけど、
出来なくなったから手伝ってくれないかと慌てたふんいきの
山脇さんがなぜなら、と付け足したのが夢雲のことだったから、
電話をもつ手が震えた。
声を聞こうと思って電話かけた。
「1年前とおなじ、小雨のふる日だったね」と、ゆきみちゃん。
埋めようと思ったけどずっとぐずぐず雨が降ってね、
それでもみんな帰らなきゃってなったときに、空がぱーっと晴れて
「今だ」って瞬間があったのね。今しかない神様がくれた時間があったのね。
それから、みんなでお別れをしたら、
ぱーっとむーんが空にあがっていって、空を駆けた。
笑ってた。みんなが空をみて、胸がすかっと晴れた。
とても寂しいのに、なにか清々しいスタートとなった。
今日はスーパームーンの日なんだって。
でもまあ、奇跡はそんなに続かない。今日は雨だ。
それでも、私は人生で初めて、
自然界に神様がいるってことを信じた。あの瞬間だけは、信じた。
むーん。覚えているよ。
むーん。