PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
ぼちぼち&こつこつプロジェクトの報告のひとつ。
11月1日、母校・尾道市立重井中学校で
マチオモイの授業をさせていただきました。
写真のTシャツは、ぼちこつTの第二弾。「着る、しげい帖」
です。これは53名の子どもたちにプレゼント。
今日の授業をきいて自分なりの「しげい帖」をつくってほしいな、
という願いをこめて。
「學さん」がALL手描きしてくれました。
さて。愛しい自分の育った町の子どもたちに何かを伝える場を
いただけるだけで幸せなのですが、オモイが強すぎてひとつに絞れなくて、13歳から15歳という時代を生きる子たちに伝えられることって何だろう??って、知恵熱がでるぐらい混乱してました。相方の内海さんとひとつひとつ、伝えたいことを整理して、おぼろげながら軸が見えてきました。
「いつか島を離れる君に、いつか戻る君に、
この島で育った時間は、この先どんな生き方を選んだとしても
必ず、あなたの根っこのチカラになる、翼になる。」
みたいなことだなあ。って思ってて。校長先生に相談して、事前に生徒たちにアンケートをとりました。
「10年後、あなたはこの島にいると思いますか?
YES? NO? その理由は?」
全校生徒53人のうち、「NO」「わからない」と答えたコが49人。「YES」と答えたコが4人。このコたちに、いま、無理やり「重井のいいとこは?改善点は?」ってもん切り型の質問してもつまらんなと思ったので。いろんな島の想い方、関わり方があるよーってこと感じてもらうことにしました。
ゲストのひと組、彼らの10年後に最も歳の近い「まさきくんとみさとちゃん夫婦」。みさとちゃんは、ポルノファンで鹿児島から島に移住してきたというレアケースな女子。まさきくんは重井生まれ。私の同級生の息子さん。水軍太鼓に出逢って人生をどんどん面白く変えていって、ついに恋まで手に入れた重井の健児!!。ぜんぜん違う角度から島を愛し、結婚までした彼らの人生に、中学生たちも興味津々でした。
私のトークでは、豪雨被害で感じたことや「ぼちぼち&こつこつバザール」。しげい帖をつくってから出会った島の友達が、いまの私を本当に支えてくれていて、離れていても、島での居場所を作ってくれること。豪雨の時は、水を運んでくれたり、私がいない時にきて、両親のためにご飯作ってくれたり。そんな仲間がかけがえのない宝物になったこと。遠くにいても、「想い合える」関係ができたこと。などを話しました。
後半は、中学生とミカさんとのトークです。8名の中学生が順番にステージにあがって、私に質問されます。
「あなたは10年後、この島にいると思いますか?」
「いません!!!。僕は、プロのダンサーになって、貧しい国の人たちを笑顔にすると決めています」
「え・・・すげっ」
みたいな感じで。YESのコも、NOのコも、父兄や先生がいるまえで自分の想いを、自分のことばで話してくれた。すごいな、それって。正直、びっくりでした。親からしたら、「NO」っていわれると、わかってても、ズキン、チクン、ってなるよね。
最後は、子どもたちから歌のプレゼント。ぼちこつTをみんなが着てくれて中学校の校歌や、合唱コンクールでグランプリをとったばかりの課題曲をうたってくれました。
「想う」→「逢いに行く」→「想い合う」
そんな場所がいくつかあるといいね。いいよね。
「マチオモイ」がいつか、当りまえの世の中になるまで。わたしはこのコトバのおかーちゃんとして、大事に育てていこうなあ、と思いました。
愛しすぎる子どもたちに胸がきゅんきゅんしたままですが、切り替えて、来週は、マチオモイ東京展です!!