PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
砂浜で猫が死んでいた
瀬戸内の美しい夕暮れに
口のまわりを少しだけ、血に染めた
白い横たわった固まりが
天に昇ろうとしている
閉じた目は
何を語るでもない。
幸せも無念もない。
ただの最期だ。
過大解釈はやめよう。
ただの最期に
私の一番好きな海に横たわる
自信のない詩人が
たまたま見つけて
見届ける
どうか、野犬たちにみつかる前に
満ち潮が
抱きかかえていつてくれますようにと
手をあせる
うちの犬が、
しばらく
そばにおるけん