PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
「すべての犬をしまえ すべての犬を家の中へしまえ
という、ツイートがリツイートされまくって
いるという。
そこに、「しまわれたい犬」たちが家でだらだらしている
写真があれこれアップされてて
あー、よかったよかった~とほっこりする。
とあるひとが、なにげにつぶやいた、この一言。
令和元年のキャッチコピー大賞、といってよいぐらい見事だ。
ポイントは「しまえ」というコトバを選んだこと。
命令形で、危機感溢れるフレーズにしたこと。
普通に考えたら、
「外にいるワンちゃんたちを、家のなかに入れてあげよう!」
これじゃあ、バズらない。
「入れる」じゃなくて、なんで、作者は「しまえ」にしたんだろう。
「しまう」とは、「もともと家のなかにいて当然」というニュアンスがある。
田舎では外犬、が当然だったりもするから「家にあげる」「家に入れる」
非常事態だからしょうがない、というニュアンスがあるけど、
「しまう」になると、「元のところに戻す」「きちんと保護する」みたいな空気感まで
でるのだ。
普段から家にしまっている、家犬の飼い主は気づきにくいかもしれないけど
おかげでたすかった犬たち多いだろうなあ。
災害時の学び。