PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
きょうは郵便物のはなしです。
2ねんぐらいまえに、クライアントである東京の
Fさんに夏模様のかわいい切手シートをいただいたことを
想いだして、この自粛期間に
「LINEとか絶対しない田舎のおばあちゃんたちにハガキかこ~」
とおもって、はじめに4通かきました。
2日後ぐらいに母に電話したら、「まだ、こないよ」といわれて
次の日に「来た。でも、1円たりなかった。今、63円なのよ。
でも、配達員のひとがおまけします、って届けてくれたんよ」
おおおお、それは知らなかった~と思って、でも、
母以外の近所のおばあちゃんや親せきのおっちゃんのとこにも
「1円たりない」ハガキがいってる・・・と思って
申し訳ないなあとおもってたら、3日後ぐらいに
「宛先にたづねどころありません」のハンコで、大阪に
返送されてきました。3通とも。
「番地まで記入してなかったからかなあ・・・でも、ほとんど、この住所でいくんだけどなあ」とおもって、母に連絡。
番地をきいて、再ポスト。ここで、再び63円の切手を購入、です。
で、昨日、そのうち1通が、まだ大阪に帰ってきた。
番地かいてないやつが1通だけあって、でも、重井では有名な、世帯主さんの名前もかいたのに。〇〇様方、ってやつ。
それでも返送されてきた・・・なんで???
番地をかかなかったわたしがわるいのですが「なんで?」
ってなる。昔は届いたのに・・・まあ、そこがわるいんだろうけど。で、重井の郵便局に問い合わせたら、
「このまちは似たような苗字が多いから、誤送が多い。ベテランの配達員さんがいたころはできたけど、いまは、できないから、番地がないものは届けられないルール」との回答だった。
わかるよ!!そうだよね・・・
でも・・・「届ける気、ある?」っておもうの。
ハガキかくひと、どれだけいる?いま。
そのなかで、この自粛時代に大阪からふるさとにハガキかいてる人のきもちを、運んでいるのよ、あなたは。ね、届ける気、ある?
っておもうの。
そこなくしたら、ぜんぜん、私、LINEでいいんです。
いま、届くLINEで。写真もきれいにおくれるLINEで。
でもそうじゃなくて。そうじゃなくって、っていう
ところに、「価値」があるはずなんです。
そこが大切なしごとなんです。
だから、マチオモイやってるんです。
そして、逆に。大阪のうちの近所の郵便局からは、
「千日前」以降の番地かいてないのに、返送郵便が届く・・・
という・・・ほんで、「3回目や~」といって
受付の女性と笑う。63円×3回
最初に1円ゆるしてくれたひとが、神に思える。
都市とか田舎とか、ではなく、
そこに誰がどんなおもいでいるか。ですね。
AIにできないいろんな感情をね、大事にしたいね。