PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
早朝のイノシシ被害にも負けず、
今シーズン最後のスイカ売りに出発です。
まず、採りたてのスイカを、
ひとつひとつ図って、
値段をつけます。
準備完了したら、トラックで出発。
三原という町が、お母ちゃんとお父ちゃんが長年お世話になっている
エリアです。お得意さんの家に着きました。
予約で15玉も買ってくださった
けいこさん家。
ここは毎年、大量に買ってくださって、
仲良しチームや
近所の方々に分けてくださいます。
かわいいポメラニアンが二匹いるから、
犬切れの私は、お手伝いもしないまま、抱っこ。
写真はけいこさんの娘さん。
たまたま帰省中で、お会いできました。
お母ちゃんは、お得意さんの名前をすごく覚えている。
そして、お得意さんの家族、娘さんやお孫さんの名前もすぐ覚えて
仲良しになる。
「あら、まいちゃん、かえってきとん?」
「わあ、おばちゃん、久しぶり」
こちらのお宅も、おばあちゃんの代から娘さんの代になっても
ずっとスイカを買ってくださっているOさん家。
お孫さんが遊びにきちゃってたので、
「ほい、けんちゃん、持ってみるか?」
午前中、順調にお客さまのところをまわれたので、
ちょっと休憩。
カメラを向けると、小躍り。
さて、ひと休憩してから
まだまだスイカはたっぷりあるのでもう
ひとがんばり。
「スイカ、どうですかあ?」
尾道だけでなく、
三原も、
坂の町なんですね。
海沿いはもちろん平地が広がっているけど、山沿いには坂の上に
建てられた家がいっぱいで、
その急な坂の両端に、家がいっぱい建っていて、
そこを汗をだらだらかきながら
「スイカ、どうですか?」
「スイカ、どうですか?」
大声でおらびながら、
お客さんが出てきてくれるのを待ったり、
1軒1軒、「スイカ屋です。スイカ、どうですか?」と声をかけてまわる。
坂の上の家のかたには、
重たいので運んであげる。車も通れない道。
「あんたとこのスイカしか食べんよ」
と、いつも嬉しいコトバを
かけてくれる、モリモトのおっちゃん。釣り好き。
「今日で終わり? また来年、まっとるよ」
「あら~スイカ屋さん。
今年は、あまり見かけなんだけえ、こんのかおもった。
1ぴょうもらおうかねえ」
そういえばスイカは、1ぴょう、って数えるんです。
トラックの荷台が
順調に軽くなっていって、
ピース。
しかし、この少なくなってからが勝負なのです。
どこの家をどう回るか?
お父ちゃんとお母ちゃんは、まるで詰め将棋でもするように
頭にスイカの大きさや数、
お客さんの顔を思い浮かべて、
作戦を立てます。
日曜日の午後3時とかですから、飛び込みでいっても、
いない家も正直多いのだけど、
「よっしゃ、あっちに行ってみよう」
「もういっぺん声をかけてまわろう」
ときには、意見が合わなくてケンカになる日もあるんだって。
さて、残りわずか2つ。
「お父ちゃん、記念写真とろうや~」
「いんにゃ、おまえとミカで撮れ」
「いんにゃ~~~ お父ちゃんと撮りたい」
午後4時、完売。
おつかれさまでした。
因島大橋を通って岐路に着きます。
気を抜かんよ。家に帰るまで、安全運転ね、と
声をかけあいながら。
今シーズンのスイカ売り、無事終了。
来年のことはわからないけど
とりあえず、今年は終了。
「さあ、次はメロンの準備じゃ!!!」
お父ちゃん
お母ちゃん
2012年のスイカ売り。
この目でしっかり見守りました。素晴らしい仕事です。
ブラボー。