PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
(覚書4)
つづきまっせ。
収穫作業は、デコポン畑から果実を収穫するだけではありません。
収穫はちょーたのしいけど、
お手伝いさんにも来てもらって、効率よく作業を進めるために
お母ちゃんは、「段取り」を入念にします。
収穫⇒コンテナにデコポンを移す⇒たくさんのコンテナを運ぶ
⇒トラックに積む⇒家の作業場にコンテナをおろす
⇒数日間寝かせる⇒選別作業をする⇒良い品をえらんで荷造り
⇒伝票やデコポン通信を入れる⇒発送
この一連の作業の全体を把握して、
どの畑からどう収穫していくべきか、お手伝いさんがいる日には
その人のハサミから袋から、手袋から腕抜きから
コンテナから、お菓子から、その人のケアからぜんぶ
お母ちゃんが面倒をみながら、気持ちよく作業をやっていただけるように
だんどる。こういう性格がきっと乗り移っているのだとおもうけど。
「空手で歩くな!」(何も持たずに畑を移動するのではなく、何か運べ)
「もったいない」
と、昔からよく言われてきました。
まあ、だから、よけいにお手伝いさんがいる日には、
父も母も助かるぶん、倍ほど気も使うわけで。それが、どっとくる。
気を使わなくてもいい間柄であったとて、気にかけるのが性分なのだ。
そこをなんとかクリアできたらだいぶ楽なんだろうけど。
バイト君をやとってるわけではないのでね
私もきっと同じことをすると思います。
「一人の方が気が楽じゃ」という気持ちもよくわかる。
ただ、違うやり方も実験してみないと。
長く続く方法を、少しでも元気なうちに試してみないと、
とも思う。
でもね、お母ちゃん、お手伝いに行く方は
楽しみでいかせてもらってるんよ。そんなに気を遣わんで。
身体を動かして、木にさわって、青い空の途中にあるオレンジの実に
ぐ~~~っと手を伸ばして、収穫して、
土をしっかり踏みしめて、す~っと香ってくる甘酸っぱい匂いを嗅いで
ときどき薫ってくる潮の香、遠くでキラキラの海が光っててねそういう時間
さむくったって、身体が喜んでいるんです。
私はそうです。きっと、みんなもそうです。