PROFILE/MIKA MURAKAMI@188《コピーライター》
瀬戸の海を産湯に、波を子守唄に育ち、大阪はミナミの繁華街・坂町に生息する女コピーライター。藤原新也の「人間は犬に喰われるほど自由だ」を敬愛し、「はて。ほんとうに人間は犬に喰われるほど自由か?」と日々思い巡らしながら、2008年2月よりひょんなことから柴犬まめと暮らす。はて。きみにほんとうに伝えたいコトバはなんだろう。そんな、きみとわたしのこれからブログ。
雪の帰り道を、さくさくさく。
あれからずいぶん考えて、そして、明日もまたそわそわと同じきもちになったら、
まめ。こんどこそ、きみを抱っこしようと思ったのです。
で、朝。きらきらとした雪解けの晴れの日。
つっかえていた胸の石ころみたいなのがストン、と流れて
コロンとうんちになって出たみたいに、ストン、コロン。
きみを迎えに行きました。よし!
きみを抱っこしてみました。
ストン、コロン。なにが驚いたって、驚くほど軽かったのです。
藁の束を持ち上げるほどの、軽さ。
心臓の音。ガクガクとふるえる肢体。生あたたかい温度。はじめてのきみの匂い。
ああ、今日こそ。今日こそです。ほんとうに、うちに連れて帰るつもりです。
いっぱい考えて、いっぱい悩んで、いろんな人に相談もしたんです。
きみのいのち、の問題だから。きみの一生のことだから、ネ。
だけど、なんだかやっぱり楽しいことの方が多そうなので、よし!よし!よし!
覚悟を決めて、きみを抱っこ。
もういちどここにやってきたのが、縁。
もういちど逢いたくなったその思いが、縁。
えんはつながるエネルギー。
えんは想いの寄せあう、ちから。かけがえのないきみとの出会い。
えんは、縁。えんは、円。
きみとのえん。
まるくなって、ひかれあって、
世界でいちばんやわらかい、
えんになる。
えんになる。